無印良品キャンプ場ポスター

杉に草木染を始めたのは、杉の木目が美しいと思ったから。


環境保全の観点から杉を活用しようという動きもあります。


戦後、国の植林政策により日本中の山に杉檜が植えられて、


日本中の山々が杉檜だらけになったけど、


その後安い外国の木材に押されて売れなくなり、


山は放置され荒れ放題。


スギ花粉症で苦しむ人が増え、杉は嫌われ者です。


やっぱり使った方がいいよね、ってことで最近は建材に見直されたり、


はたまたペレットとして燃料にしたりといろいろ考えられています。


でもね、


だから杉を使おうとしているわけではないんです。


好きなんですね。杉の木目が。


子どもの頃眠るとき見ていた天井は杉の木目ではありませんでしたか?


いろんなものに見えてきたりして。そしていつの間にやらウトウト夢の中へ・・・


それでも僕らが子供のころには身の回りの木目は随分減っていました。


それこそもっと昔は、塀から外壁、天井、床、柱、建具。


箪笥、樽、桶、おひつ、曲げわっぱ、鍋蓋・・・


杉は日本人の暮らしにとって切っても切れないものだったのです。


その記憶は私たちのDNAにしっかりと記憶されているのでは?




 

大好きな杉の木目。

 

もっと現代でも身の回りにあってもいいんじゃないか。

 

でも杉の優しい木肌や白からピンクの色合いは、

 

何でもありの現代ではちょっと負けてしまう。

 

そこでたどり着いたのが草木染なのです。

 

杉の優しい感じにぴったりとはまった感じでした。

 

杉を草木染してものづくりするようになり、

 

実用品もいいけど飾るようなものもできないかなあ、なんて考えることもありました。

 

それがまさかこんな形で実現するとは。

 

無印良品キャンプ場のデザインをされているデザイナーの新村則人さん。

 

もう本当にうまく木目を使ってくれました。さすがです。

 

グラフィックになるとは夢にも思っていなかったので初めはびっくりしましたが、

 

出来上がってみるとその美しさに感激しました。

 

印刷技術もすごいのですが、やっぱりデザイン。

 

木目を湖、草原、夕焼けにしてしまうその発想力には脱帽です。

 

杉の他に檜、欅の木目も使いました。

 

みんな日本を代表する樹木です。

 

きっとまだまだいろんな場面で木目が活かされる可能性があると思います。

 

これからも「もっと暮らしに日本の木目を」をモットーに、日々ものづくりに励みます。

 

 

 

 



上から


湖  杉 藍染


草原 檜 南天染め


夕焼け 欅 花没薬染め

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    Mia Chabolla (木曜日, 02 2月 2017 09:27)


    I really like what you guys tend to be up too. This kind of clever work and exposure! Keep up the wonderful works guys I've included you guys to my personal blogroll.